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英語初心者は日本語対応可能講師を選ぶべきか?

英会話スクールのイメージ

 中高年が海外旅行に多く出かける時代になり、「今からでも英会話を始めてみよう!」と考える方が増え始めており、“オンライン英会話”のようなインターネットを使って自宅で安価(1レッスン80円から)で始められる英会話レッスンに注目が集まっています。

 それに伴い、多くの英語初心者が英会話スクールを探すようになり、その過程において「やっぱり日本人の先生が良いのでしょうか?」や「日本語が話せる先生のレッスンが良い」または、「英語初心者だから日本語が話せる先生でなければ困る」と言った質問や要望などを受けるようになりました。

 しかしながら、質問を寄せてくれる英会話初心者の皆さんの多くは、「本当に日本語が話せる講師(日本語対応可能英語講師)を選ぶべきか?」と言う根本的な問題を考えずに、「レッスンが不安だから」と言う思いだけが先走ってしまっている傾向が有ります。

 そこでここでは、もう一度“英会話スクール選び”を考えて頂く意味も込めて、「英語初心者は日本語対応可能講師を選ぶべきか?」と題しまして、これから英会話を始めようと考えておられる方が、日本語対応が可能な先生から英会話レッスンを受講する“リスク”と“メリット”について紹介してみたいと思います。

日本語が話せる英会話教師は高い!?

 日本語が話せる英会話講師と言うのは、“ネイティブの先生(英語を母国語とする外国の先生)”もしくは、“日本人の英語がペラペラな先生(英語がかなりできる先生のみ)”と言う事になるのですが、実は、オンライン英会話の場合には費用はスクールにより“マチマチ”と言ったところのなのですが、通学タイプのスクールになると、このどちらの先生の場合においても「日本語が話せる」と言うだけで“レッスン料金は跳ね上がって”しまいます。

 世界を見渡しても「日本人ほど英語教育に対して費用を掛ける民族は無く」、日本語が話せる英語講師と言うだけで、「日本で英語を教える事ができる」と言う特権を持つ事になるため、レッスン料金は話せない先生と比べて数倍にもなってしまう事もあるほどです。

 そこで、まずは通学タイプの英会話スクールの場合、日本語が話せる英会話講師を選択する事で、レッスン費用面に影響を及ぼす可能性が高い事について認識をして頂ければと思います。

 また、オンライン英会話スクールの場合には料金は変わらない事が多いのですが、人気講師となっているケースが多く、「予約がなかなか取りにくい」や「先生のレッスン時間帯と合わなかった」と言う事もしばしばあるので、注意をして頂ければと思います。

日本語が話せる英会話講師の給料

 少し前の話になりますが、私の知人で日本語がペラペラな現英会話講師(当時日本語専攻の大学生)が、日本に来日した時、「日本語が話せる」と言うメリットを生かして大企業の英会話講師として就任していました。

 大企業の専属英会話講師だったので、「さぞかし給料の方も良いのだろう?」と思い尋ねてみると、知人は、流ちょうな日本語で「日本での英会話講師生活は辞められまへん!」と言う返答を貰いました(笑)。

 何と、その当時、専属講師として働いていた給料は「月給100~200万円」で、週休二日制だったそうです・・。英会話講師恐ろしや!

日本語を話せる英会話講師を選ぶべき人?

英語力を伸ばしている様子

 英会話を始めようと考えている方の多くは、「日本語が話せる英会話講師」を希望する事が多い訳ですが、先に紹介したように通学タイプの場合だと「レッスン費用が高かったり(プライベートレッスン: 1時間6,000円~)」、オンライン英会話の場合だと「先生のレッスンがなかなか取りにくい(人気なため)」と言った“デメリット”が有ります。

 そこで、そう言った“デメリット”を解消して頂くために、一体どう言った方が「日本語が話せる英会話講師」と英会話レッスンを受けた方が効果的なのか?と言う事について紹介してみたいと思います。

 多くの方は、「え?全員が日本語が話せる講師が良いんじゃないの?」と思われると思いますが、ところがどっこい、実は、「日本語が話せる英会話講師」を希望してしまったため、“英語が全く伸びない”または“英会話レッスンの効果が出ない”と言う状況に悩まされてしまう方も沢山いらっしゃるので、注意してご覧ください。

日本語対応可の英会話講師に向いていない人

 実は、意外にも英会話を学習していく上で、「英語初心者の方」でも日本語を話せる講師を選んでしまう事で、英語が伸びにくくなってしまう事が良く有ります。

 その原因と言うのが「英語学習に対する甘え」です。

 英語学習と言うのは、一般の数学や社会などを勉強する“学問”と言われるものでは無く、“言語”を学習するもので、誰かに教わってできるものでは無く、“自分からチャレンジしなければ成果がでない”ものです。

 つまりは、ただ講義やレッスン内容を聞いているだけで能力が上がる訳では無く、自分から行動を起し、“英語で話す”“英語で聞く”と言った“実際に英語を使う”と言う行動が最も英語学習の近道になります。

 ある大学教授が「英語は学問では無くスポーツだ!常に自分から声を出し、身振り手振りで動き、言葉を考え、相手に伝える!それはスポーツと同じだ!座っているだけではダメ!発言しなければ上達しない!」と言っているのもそのためです。

 しかしながら、日本語が話せる講師と英会話レッスンを受けてしまうと、ついつい“日本語が相手に通じる”と言う状況に甘えてしまい、自分が言いたい事を日本語で伝えてしまうようになってしまいます。

 実は、この行動が「最も英会話を伸びにくくする原因」で、自分が伝えられない事を“身振り手振り”を加えて、“違う言い回しを探す事”こそが、最も英語を伸ばす方法と言えます。

 例えば、「私は大変遺憾に思っている」と言う言葉を大人は理解する事ができますが、こう言った難しい表現を使わなくても「私はとっても怒ってますよ」と言う風に言えば相手に同じような意味合いの事を伝える事ができます。

 このようにして、英会話初心者の内は「既に自分が持っている英語の知識(英単語やフレーズ)を組み合わせて、難しい表現を伝える」事こそが英語学習の基礎となります。

 そこで、もしも「英語を早く伸ばしたい」と言う方は、できるだけ「日本語が話せない先生」を選んで頂けると、後々、「自分の英語が伸びている」「日常英会話ができるようになった」と実感して頂けると思います。

日本語対応可の英会話講師に向いている人

 しかしながら、「日本語が話せる英会話講師とレッスンをする事で英語が飛躍的に上達する方」と言うのも中にはいらっしゃいます。

 その典型的な方と言うのが、若い頃(中学・高校)の頃に英語を学んだきりで、「中高年になってから英会話を始めたい」と考えておられる方々です。

 中高年になってくると、どうしても「若い人たちと比較して英語学習の速度が遅くなってしまう」と言う傾向が見られ、「自宅学習をしっかりとしてきているのに、なぜ若い子に英語力で追い抜かれてしまうのだろう」と、悩みを抱えておられる方も沢山いらっしゃいます。

 これは、日本語を使用する期間が長く、“学習”と言う行動を日常から行ってこられなかった事が原因で、“頭が学習する体制に入っていない”事が言えます。

 こう言った方の場合には、突然何も土台が無いところに突然英語を詰め込んでしまうと、若い頃であれば徐々に慣れて行くレッスンにも、どうしてもついていく事ができず、「英語学習が面白く無い」と感じてしまわれるケースが有ります。

 そこで、中高年の方が「これから英語を始めるんだ!」とお考えになられている場合は、まずは日本語を話す事ができる先生から、しっかりとした基礎を学んだ上で、徐々にレベルを上げていく事で、スムーズな英語力アップを図る事が可能となります。

 特に中高年の方々の場合、将来的に高いレベルの英語力を求めておられる方も少ないので、ゆっくりとした英語学習法を積み重ね、長い目で“海外旅行先で英語に困らないレベル”を目指す事が合っている方が多いでしょう。

60歳を過ぎてからの英会話

 時折、60歳を過ぎた方々に対して簡単な“英会話レッスン”を行う事も有るのですが、「日本語は一切理解できない事を前提としてレッスンをしますよ」と前置きしておいても、多くの方は「えっと」や「何だっけ?」と言った日本語が咄嗟に出てしまいます。

 英会話初心者の場合には、“仕方ないこと”と言えるかも知れないのですが、「ついつい日本語に頼ってしまう」と言う癖を持った学習をしていると、それが普通になってしまうケースが良く有るので、初級者を卒業する頃には、是非“日本語はレッスン中に使わない”事を心掛けて頂ければと思います。

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